鎌倉版 掲載号:2017年6月23日号 エリアトップへ

長谷寺の本尊「十一面観音菩薩」の由緒を絵本にまとめた 松田 寿空(じゅくう)さん 逗子市在住 59歳

掲載号:2017年6月23日号

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「観音様の物語分かりやすく」

 ○…長谷寺の本尊「十一面観音菩薩」の由緒を『鎌倉はせでら不思議物語』と題した絵本にまとめ、このほど出版した。大和国(現在の奈良県)で見つかった霊木から観音像が彫られ、海を渡って現在の場所に安置されるまでを、ユーモラスなタッチで描いている。「これを機に、地元の人や子どもたちにも観音様と長谷寺の由緒に興味を持ってもらえたら」と語る。

 ○…徳島県出身。上京して放送関係の専門学校に進学。「ピンクレディーに会いたかった」とテレビ局の美術スタッフとして働き始めた。その後、映像制作会社や音楽スタジオなどでキャリアを積むなか、32歳で結婚。「40歳になったら大黒柱を交代しよう」と妻に提案し、実際に40歳からは「主夫」として家庭を支えた。「娘のため環境のいい場所に」と小学校入学を前に、都内から逗子市へ転居。娘が小学生になると日中に時間ができたため、庭師として働き始めたことが長谷寺との縁となった。

 ○…広報など寺内の様々な業務も担当していくうちに「もっと仏教の世界を知りたい」と思うように。50歳を過ぎてから仏教大学に入学し、同寺で修業を積んだ後、5年ほど前に僧侶となった。法話の際は「聞き手と同じ目線に立つ」ことを大切にしており、今回の絵本も昨年5月に境内で披露し、好評を博した紙芝居がもとになっている。「お経の中にあるドラマを、私なりに紐解いて、易しく伝えていけたら」と微笑む。

 ○…「興味がある事は何でも挑戦」がモットーだ。茶道や香道に親しみ、3年前には薩摩琵琶を始めた。「小説も書いてみたいね」と目を輝かせる。妻は岡山県、娘は都内で仕事に就いているため、現在は一人暮らし。ただ互いの生き方に口出しすることはほとんどないという。「バラバラに見えても、私たち家族はほどよいバランスで支え合っている。こだわりを持たないことが幸せの条件ですね」と穏やかな表情を見せた。

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