鎌倉が舞台のボードゲーム「カマクラ コレクション」の製作者 川村 有(ひろし)さん 笹目町在住 42歳
溢れる「創造力」カタチに
○…鎌倉を舞台にしたボードゲーム「カマクラ コレクション」を開発し、今月、市内の玩具店などでの販売を開始した。「国内だけでなく外国からの多くの観光客に、ゲームを楽しみながら鎌倉の魅力を発見してもらえたら」と笑顔で語る。
○…千葉県生まれ。幼いころから工作が大好きで「小学校の先生に外で遊ぶように言われても、はさみとのりを持って行くような少年でした」。インテリアデザインを学んでいた都内の専門学校で、CGによる映像づくりに夢中になった。卒業後は映像デザイナーとして活躍し、CM製作や人気アイドルのコンサートで使用する映像演出などを手掛けてきた。「子育てに良い環境を」と妻の実家のある鎌倉に転居し、16年には市内に(株)DEBAYASHIを設立。動画制作やゲームデザインなどを続けている。
○…昔からボードゲームも好きで「顔を合わせて遊ぶことでコミュニケーションが深まるのが魅力」という。今回、開発の契機となったのは「友人が『大仏は知っていても、鎌倉のどこにあるか分からない』と話していたこと」。そこで「名所の位置を表示したゲームを作れば、楽しみながら鎌倉を学べると思った」。1年ほど前から作成に取り掛かり、ルールの考案のほか、イラストもすべて自ら描画。製造は腕が良いと評判の台湾のメーカーに依頼するなど、製作に奮闘した。小学生の息子もまじえ、家族にもプレイしてもらい、ルールが複雑な部分が見つかる度に改善するなど、試行錯誤の日々が続いた。
○…「カマクラ コレクション」は、ボードゲームが盛んなドイツにある専門店でも販売している。「今後はルールを簡単にした改良版も作りたい。国外への販路も拡大し、さらに多くの人たちに楽しんでもらえると嬉しい」