清流の息吹を訪ねて 鎌倉淡水魚紀行vol.3 珍客・ウナギ(後編)
知名度100%!とも言える大衆的なウナギですが、その私生活については、まだまだ知らない事だらけです。
特に繁殖地に関しては、ずっと謎に包まれていましたが、近年の海洋調査で、何と日本から2000キロ離れたマリアナ沖の深海であることが判明しました。
生まれた赤ちゃんたちは、暖流にのって日本諸々へ運ばれ、各河川を生活の場として成長します。そして成熟期を迎えると再び海へ下り、繁殖のためマリアナへと旅立ちます。聞いているだけで気の遠くなる話ですが、ウナギの生涯そのものがトライアスロン耐久レース並みの強行スケジュールで、それを代々繰り返すのです。
日本では、昔から食され「スタミナのつく食材」として、またそのイメージキャラとして不動の地位を築いた魚ですが、何よりもウナギ自身がとても驚異的なスタミナの持ち主であるとお分かりいただけたはずです。身近な神戸川のウナギたちもいつの日かマリアナへと旅立つのでしょう……。
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