鎌倉市内で共生社会の実現を目指して活動する企業や団体、個人をシリーズで紹介する。今回は市内岡本に本社を置く富士ソフト企画(株)(須藤勝社長)。同社は20年前の設立当時から積極的に障害者を雇用しており、その多くが管理職やチーム長などとして活躍する。これまでの取り組みが評価され、昨年末には神奈川県から「障害者雇用に取り組む優良中小企業」(もにす認定制度)に認定された。
同社はソフトウェアの開発・販売を行う富士ソフト(株)(横浜市)の特例子会社として、1991年に発足した。業務は印刷物やホームページの制作、スポーツイベントの支援など多岐にわたる。
当初から障害者雇用を積極的に進め、2003年から精神障害者も雇用。今年2月現在、従業員260人のうち87%にあたる226人に障害があるという。
障害者が長く仕事を続けられるよう、同社では「その人に合った仕事や進め方を柔軟に作り出す」ことを心掛けているという。須藤社長は「障害があるからできないのではなく、その人の能力にあった役目を作ることが大切。目標を持って仕事し、規則正しい生活の中で、障害が軽減されることが多々ある。そういったことも仕事内容とともに重視している」と話す。
個人の作業スペースはストレスを感じさせないように広く設定され、集中して業務に向かえるように工夫されている。
また、働きやすい環境をつくるために、日々のミーティングや日報などで、何がストレスと感じるのかを社内で共有し、改善していく。適材適所のための配置換えも柔軟に行っているという。
プライベートでは趣味を持つことも推奨する。「仕事のない土日を全てゲームに費やして、生活のリズムを崩す人もいる。規則正しい生活を送るためにも趣味があることの大切さについても伝えています」と遠田千穂企画開発部長は話す。
須藤社長は「農業などまだまだ障害者雇用を広げたい分野がある。その人にあったやり方で仕事を作り出し、生涯働ける会社を築きあげられたら」と話していた。
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