市内海水浴場のライフガードマネージャーを務める 大森 雄二さん 材木座在住 49歳
娘に雄姿を見せるまで
○…午後5時になると遊泳客に向けて閉場のアナウンスが流れる。「1日が無事に終わり、ほっとする瞬間です」。3年ぶりに開設された市内の海水浴場で、今季のライフガードマネージャーを務める。「久しぶりなので楽しみ反面、不安も感じます」と話しながらも、「以前と変わらず、遊泳者とコミュニケーションを取りながら、楽しく安全に過ごせるように」と意気込む。
○…ライフセーバーになり12年目。プールの監視員をしていた大学生の時に、現役のライフセーバーから聞いた体験談が元となり30代半ばで始める。「海はプールと比べて広範囲で、天候などによって海の状態も日々変化する。その環境下での監視活動に魅力を感じた」と当時を振り返る。材木座に住む現在、近所の人と会話をしながら仕事ができることにも楽しみを感じている。
○…現役学生のライフセーバーも多く在籍するため、「やりがいや楽しさを感じてもらえるように」と心がけている。「1日の業務が終わった時、朝とは違うたくましくなった姿を見せてくれることがあるんです。その時が一番うれしいですし、一緒に仕事をして良かったと思う瞬間ですね」。責任者として学生の成長を感じることも魅力の一つと話す。ただし、学生に負けないようにとトレーニングも日々継続している。
○…2歳になった娘の父親でもあり、自身が活動する海水浴場にも妻と一緒に遊びに来る。「今はまだ、自分が海でどんなことをしているか分からないかな」と話しながらも、「娘の物心がついたときに、ユニフォーム姿を見せたいですね」と微笑む。「海を安全に楽しむお手伝いができれば」。娘が父親の雄姿を知るその時まで、海の安全を守り続けていく。