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鎌倉 人物風土記

公開日:2023.04.21

由比ガ浜茶亭組合の組合長に就任した
伊東 孝太郎さん
常盤在住 51歳

ずっと笑っていたい

 ○…16軒の「海の家」で組織する由比ガ浜茶亭組合のトップが16年ぶりに変わり、4月から組合長となった。由比ガ浜海水浴場はコロナ禍で2020年、21年と閉場し、22年に3年ぶりの復活。ところが、キャンプブームによる海離れや、由比ガ浜が閉場中の21年に営業していた近隣海水浴場への流出などもあり、来場者数はコロナ前の3割ほど減ってしまった。「今こそ組合員が同じ方向を向き、来場者が安心安全に楽しめる場所を提供していきたい」

 ○…元役者。17歳で劇団に入り、TBSドラマ『はいすくーる落書』の生徒役に抜擢。その後も『先生のお気にいり!』『キライじゃないぜ』といった学園ドラマに立て続けに出演した。しかし徐々に仕事は減り、26歳で役者を廃業。鎌倉へ戻り、家業のコンビニを手伝ったり、海の家で雇われ店長を務めたりした。

 ○…今でこそ「笑っているのが好き」と話すが、かつては違った。「暗かったです。海で明るい人たちに出会ってから、性格も人生観も変わった」という。そして12年前、海の家の経営者に。自店のスポンサーに「ライザップ」が付いた際は、自身もジム通い。ダイエット前の写真がプリントされ、「今ライザップ中」と書かれたTシャツを着て接客するなど、明るさ抜群だ。

 ○…茶亭組合が運営する由比ガ浜海水浴場は、7年前にアジア初の国際環境認証「ブルーフラッグ」を取得。障がい者も利用できるバリアフリー化、海の家の食器を土に再生できるものに切り替えるなど、改革を進める。「自治会や住民の方々があたたかく見守ってくれているおかげ」と感謝も忘れない。夏を満喫しに訪れる人、地元のため、そして自らが大好きな海のため、重責を全うする。

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