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鎌倉 人物風土記

公開日:2023.05.19

「第7回ボーダーフェスティバル」の実行委員長を務める
益田 尚さん
稲村ガ崎在住 59歳

経験を糧にして

 ○…由比ガ浜通りの一帯が横じま模様に染まる「ボーダーフェスティバル」。2014年の初開催から実行委員長を務め、4年ぶりとなる今年は13人のメンバーを束ねる。由比ガ浜通りは、海から近く個性的な商店やカフェが並び、寺社仏閣巡りを想起させる鎌倉の観光地とは違った雰囲気を醸し出す。「参加店の魅力を知ってもらい、店舗同士の交流も深めたい」と意気込む。

 ○…ボーダーフェスの前身として自身が企画したのは、クリスマスに26店舗が参加したフリーマーケット。「販売とセールだけでは面白くない」と、100円ショップでサンタクロースの帽子を購入。参加店に着用してもらうと盛り上がりを見せた。その後、来店者も含めて服装をそろえる現行の形となり、今では90店舗が参加するイベントに成長を遂げた。

 ○…本職は鍼灸師で、由比ガ浜通りに「ますだ治療院」を構える。香川県出身で、大学卒業後にアパレル企業に勤めていたが、人の健康や体の改善に携わる仕事に夢を持ち、30歳で専門学校に入学した。在学中に国家資格を取得し、鎌倉に店舗を構えて20年以上が経過する。「最善の治療のためには永遠に学び続けることが大切。お客様からの感謝の言葉が励みになります」

 ○…自身の性格を「個人商店の1人親方なので、リーダータイプではない」と分析。「イベントの進め方を間違えて怒られたこともあった」と、これまでの経験を苦笑いしながら振り返る。だからこそ、実行委員のメンバーや参加店への感謝の気持ちを忘れない。ボーダーフェスはリピーターも増え、毎年グレードアップする参加者の着こなしを見るのも楽しみだ。「久しぶりの開催を気負わず盛り上げたいです」

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