功労ボランティア団体表彰を受けた大船防犯指導員会会長を務める 石渡 順二さん 山崎在住 69歳
一歩踏み出す勇気
○…防犯活動に尽力し、顕著な功労があった個人や団体を表彰する「全国地域安全運動中央大会」。自身が会長を務める大船防犯指導員会が、9月26日の同大会で「功労ボランティア団体表彰」を受けた。1973年に発足した同会は、年金支給日の声かけや青パトでの広報、小学校の下校時の見守りなど防犯活動に50年以上取り組む。「会員や先人たちの地道な活動が評価された」と周囲への感謝を口にする。
○…父親の「世のため人のため」の教えから、高校卒業後に2年の社会人経験を経て、神奈川県警へ。秋田県出身で都会に憧れを持ち、神奈川県警を志願したのは「最初に見た募集要項だったから」と笑う。腰越交番が最初の赴任地で、機動隊では日航ジャンボ機墜落事故の捜索活動にも従事。山中の傾斜面で野営し、「ご遺体を一刻も早く家族のもとへ」と懸命に活動したことは今でも記憶に残る。
○…警察官という仕事柄、家族からは「眼が鋭い」と言われ、幼かった娘を抱っこすると泣かれてしまうため、顔を見せずにおんぶしてあやした。防犯指導員は65歳で委嘱を受け、昨年から会長を務める。鋭い眼差しも今ではすっかり鳴りを潜め、「近所の子どもたちが寄って来てくれるのがうれしい」と笑みがこぼれる。
○…「ぼーっと過ごしてもしょうがない」。警察官を退職後は、自己研鑽も兼ねて防災士や庭園管理士、無人航空従事者3級など7つの試験に合格。防犯指導員の活動の傍ら、山崎町内会会長や市スポーツ推進委員連絡協議会副会長を務め、地域を支えている。モットーは、「一歩踏み出す勇気があれば前に進む」。大切な仲間とともに、住みよい街づくりに貢献していく。
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