2011年12月19日、621日におよぶシーカヤック日本一周の旅を終え、故郷茅ヶ崎の浜に到着した。「自分のできることを精一杯やり遂げたという気持ち。帰ってきたなと安心した」と小西隆介さん(36)。両親や仲間達が待ち構え、前人未到の偉業と、旅の無事を喜んだ。
今宿小、萩園中、鶴嶺高、そして明治学院大を卒業し、金融機関に就職した。順風満帆に思えた人生だったが、何か満ち足りないものを感じていた。そんな時に出会ったのがシーカヤックだった。「どうせやるなら誰もやっていないことをやろう」
一念発起し、会社を退職。2010年4月に茅ヶ崎海岸を出航し、東回りのコースで日本一周の旅に出た。 太平洋を北上し、津軽海峡を横断した後、時計回りで北海道を一周。日本海をひたすら西に進み、関門海峡から鹿児島、沖縄まで南下した。途中、天候待ちで1ヵ月以上停滞することもあったが、再び北上し、五島列島、四国などを経由し、太平洋側に回った。1日平均8〜10時間のパドリング。毎回お世話になる漁港ではまず最初に地元の漁師に挨拶し、野宿のためのテント張りの許可を得た。
よほど危険な目にあったかと思えば「それが無事故、無転覆だったんです。でも千葉県の野島崎では4m以上の高波に遭って死ぬかと思いました」という。自称、”慎重な性格”ゆえ、必要以上の無理はしなかったのが功を奏した。一番の想い出は「沖縄の海で親子のザトウクジラと遭遇したこと」だそうだ。
年末の慌ただしい中、帰郷して1ヵ月を迎えようとしている。久々の実家生活に「やっとゆっくりできました」と笑顔。この旅の経験を活かして「シーカヤックのガイド」を始めるのが次の夢だという。
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