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茅ヶ崎・寒川 スポーツトップニュース

公開日:2014.10.03

恩師のグラブで世界一に
侍ジャパン 出口彩香選手

  • 「2年後のW杯もこのグラブで出場したい」と意気込みを語る

 女子野球W杯連覇を果たした侍ジャパンの内野手として全試合に出場した茅ヶ崎出身の出口彩香選手(尚美学園大学4年)。数々の好プレーを生み出した陰の立役者が中学時代から愛用している恩師との思い出のグラブだ。

 宮崎県で9月に開催された「IBAF女子野球ワールドカップ」。宿敵アメリカとの決勝戦で、チーム関係者が勝利を確信した瞬間があった。0-3でリードした6回表1アウト1塁の場面で、相手4番打者のヒット性の打球を2塁手出口選手が飛び込みながら捕球し併殺打に仕留めたシーンだ。相手のたたみかけてくる雰囲気を一気に断ち切ったプレーを「何とか止めようと向かって行ったらこのグラブに収まった。自分でも驚きましたがダブルプレーになって良かった」と出口選手。チームは見事優勝し、大会4連覇を達成した。

皆が欲しかった「監督の愛用品」

 出口選手が使用するグラブは中学2年の時、当時所属したポニーリーグ「湘南クラブ」(平塚市)の監督だった井上浩司さんから譲り受けたものだ。井上さんが元広島のプロ野球選手ということもあり、「監督のグラブ」はチームの誰もが欲しかった憧れの品。子どもたちの間では誰が貰えるのか、と話題に上るグラブを手にしたのはチームただ一人の女子選手だった出口選手。「子どもが扱うには難しかったですが、使い始めてすぐ手に馴染みました。今でも地面に置けばボールが自然と入ってくる感覚。これじゃなければ捕れなかった打球も多かった」

 2012年、茅ヶ崎市民栄誉賞の授与式で井上さんから「まだ使ってるのか」と笑われたグラブは既にメーカーのタグも擦り切れているが補修しながら大切に使い続けている。「相棒というよりこれじゃなければプレー出来ない位のものなので、野球を続ける限り付き合っていくと思います」と出口選手は話している。

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