ワールド・フォトグラフィック・カップ2019の日本代表に選ばれた 小林 鉄斎さん 赤羽根在勤 54歳
魅力引き出す一枚を
○…浜降祭の雄姿を携え挑んだ初のコンテスト。約30カ国が参加する世界最大規模の大会で、見事日本代表に選ばれるも入賞は果たせなかった。「世界の壁は厚かった」と悔やみつつも、どことなく晴れやか。「周囲の支えを改めて感じられた。本当にありがたかった」
○…東京都月島出身。名は画家の富岡鉄斎由来で「覚えてもらえるように」と父たちの想いが込められている。実家の仕出し料理店を継ぐつもりでいたが、ロマンチストの父から託されたのは「何かで大成したい」という夢。カナダで外食産業を学びレストラン経営、時にはイベント運営会社で婚活パーティーブームの火付け役にもなった。40歳目前、息子に誇れる仕事がしたいと一念発起。スポーツ写真の巨匠として知られる水谷章人氏に師事し、水谷塾に入塾。師匠らの勧めを受け、2012年、市内赤羽根に個人事務所を開設した。
○…相棒はニコンのD800、D750。カメラマンとして大事にしているのは「熱意」。撮影のない日もパソコンで編集作業。時には“閃き”が訪れ、1年以上前の作品に手を加えることも。「写真には答えがない。日々研究」とにっこり。そんな父の背中を見てか、大学生の息子も最近写真に興味を持ち始めた。「写真のうまい人はモテますから」と茶化しつつ、「いい写真を撮るにはその魅力を引き出すため、被写体に惚れ込まないといけない」と力強く語る。
○…妻の実家のある茅ヶ崎に越して17年。「コンテストを機に、新たな人のつながりが生まれた。なにより茅ヶ崎の人が喜んでくれたことが一番うれしい」とほほ笑む。モットーは七転び八起き。以前行った「茅ヶ崎の百人展」の第2弾も企画中だ。「まだまだ撮りたいものがたくさん」と少年のように瞳を煌めかせた。
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