茅ヶ崎・寒川 社会
公開日:2021.10.15
浜見平団地で絶滅危惧植物を発見
近隣の公園へ移植
再開発が進む浜見平団地内でこのほど、絶滅が危惧される2種の植物が発見され、10月7日に近隣の公園へと移植された。市景観みどり課では「身近な自然について、市民の皆さんにも考えてもらうきっかけになれば」と話す。
一度は「絶滅」
今回、移植された植物の一つがカヤツリグサ科の多年草「ヤマイ」。
草丈は60cm程度で、夏から秋にかけ細い花径の先端に小さな穂をつける。全国的には珍しくない植物だが、市内では開発が進んだ1980年頃を最後に確認されず、「茅ヶ崎市レッドデータリスト2006」では絶滅種に位置付けられた。
そんなヤマイが再発見されるのは2015年8月。浜見平地区で行われた調査の際、ボランティアが団地そばの緑地に生えているのを見つけた。
ただ、このエリアではすでに開発が決まっていたため、市とUR都市機構が協議を重ね、16年11月28日に柳島記念館へ、17年10月に柳島スポーツ公園へと移植された。現在、市内でのヤマイの生息地は、15年10月に発見された赤羽根の湘南カントリークラブ内と2カ所だけという。
今回、新たにヤマイが発見されたのは、浜見平団地南側のエリア。
昭和30年代に建設された団地の建物が最後まで残る場所だが、早ければ年内にも取り壊しが始まり、今後は宅地などになることが決まっている。
そのため今年7月、市が改めて調査したところ、ヤマイが見つかったため、団地からも近いしろやま公園へと移植されることが決まった。
10月7日に行われた作業では、市職員やURの社員らがスコップで草を根ごと掘り出し、公園北側に移植した。
市南部で激減
また、この日移植されたもう一つの植物がマメ科の「コマツナギ」。
こちらも以前は茅ヶ崎市内全域で見られたが、急激に数を減らしており「茅ヶ崎レッドデータリスト2017」では、準絶滅危惧種に位置付けられている。
特に数が激減しているのが南部エリア。かつては別荘などが多く、広い庭園内などでコマツナギもよく観察されていたが、近年急激に宅地化が進んだことで、生息できる場所が少なくなっているという。
市景観みどり課の谷島桜さんは「移植した植物が無事に定着したら、小学校の総合学習などにも活用していきたい。市民の皆さんには足元の植物をはじめ、生物多様性について考えてもらえたら」と話した。
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