茅ヶ崎市と寒川町による消防の広域化が、4月1日から始まった。これまで自治体ごとに設置していた消防本部を統合し、茅ヶ崎市消防本部が両市町の全域を管轄することで、人員や車両等の効率的な運用を目指す。同日には茅ヶ崎市役所で運用開始式が行われた。
茅ケ崎、寒川両市町では、2016年2月から119番通報の受付などの共同運用が始まったのを皮切りに、同年4月から広域化に関する検討に本格的に着手した。
その後、19年3月には両市町の議会による決議を経て、首長が協議書に調印し、22年4月からの広域化が決定した。
4月1日以降、茅ヶ崎市消防本部は29万2298人(3月1日時点)、49・12キロ平方メートルをカバーすることに。これまで茅ヶ崎市が1本部1署5出張所、寒川町が1本部1署体制だったが、1本部1署2分署5出張所となった。
特に市町の境で災害や救急が発生した際は、現場に最も近い部隊が出動することで、到着までにかかる時間が従来よりも最大で3分半短縮されると見込む。
また、効率的な配置による車両や資機材、人員の削減によって、茅ヶ崎市だけでも60年間で単年度あたり約2500万円の一般財源削減につながると試算されている。
強さ優しさ持つ消防に
4月1日に行われた運用開始式では佐藤光茅ヶ崎市長、木村俊雄寒川町長のほか両自治体の行政・議会関係者に加え、黒岩祐治神奈川県知事も出席。黒岩知事は「住民としてはこれほど心強いことはない。今回のケースがモデルとなって他のエリアにも広がっていくことを県も支えていきたい」とあいさつ。
村田敏郎消防長が「住民の生命、財産を守るため、広域化のメリットを生かして消防力を強化するとともに、住民の声に耳を傾け、災害に立ち向かう力強さと優しさを併せ持つ消防を目指し、職員一丸となって業務に精励していく」と決意表明した。
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