茅ヶ崎市在住の千葉光枝さん(73)がこのほど、自転車で日本一周を達成した。
「もともと体を動かすことは好き」という千葉さん。自転車に乗るのは日常生活程度だったというが「元気なうちにできることをやりたい」と、今回の挑戦を決意した。
2月24日、友人らに見守られながら自宅を出発。まずは西に向かい、中部、関西、中国地方を順調に通過。広島から愛媛へと渡り、フェリーで宮崎、沖縄へ。再び九州に戻ると鹿児島、熊本、福岡を経て本州に戻り、山陰から北陸を走り、4月13日に山形まで到達した。「運転免許の更新のため」一度帰宅したものの、6月14日に山形県天童市から旅を再開。秋田、青森から北海道を一周して本州に戻り、宮城、岩手、福島を経て7月29日に茅ヶ崎に無事帰還した。96日間で7463・3Kmを走破、1日の平均移動距離は約81Kmだった。
旅先での出会い力に
旅を振り返り「どこも楽しかったけれど、北海道は特に印象的」という。「ある民宿に泊まった際には次の宿泊先を用意してくれたり、豪華な料理を振る舞ってもらった」。また挑戦を知った人から差し入れや応援の言葉をかけられることも多く「観光地を案内してもらったことも」とにこり。今でも旅先で出会った人と連絡を取り合う。
時には困難もあった。雪の残る箱根の山道や雨の中渡ったしまなみ海道、ナビが使えず山道で迷子になったこともあった。それでもペダルを止めなかった理由は「同世代の人から『勇気をもらえた』と感謝されたことがうれしかったから」。
秋にも再挑戦へ
所属する茅ヶ崎走友会(澁谷雅巳会長)の仲間12人が出迎え「おかえり」「お疲れ様」と歓声を上げるなか、用意されたゴールテープを切った千葉さん。その顔は充実した笑顔であふれた。「旅の間、走友会のみんなから応援のメッセージが届いて自信になった。おかげでゴールできた」と仲間に感謝した。
今回の旅で行けなかった県もあり、秋に再び出発を考えているという。「70代だってまだ挑戦できる。自分だけでなく誰かに元気を与えられたら」と話した。
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