湘南ひらつかライフセービングクラブのパトロールリーダー 杉村 賢也さん 東海大学 文学部3年
海の素晴らしさを知る
○…『今日は小さな子どもを連れてきていますのでお願いします』と利用客に話しかけられることがある。「頼りにされるのが嬉しい」と、真っ黒に日焼けした顔を綻ばせた。海開きを迎えた湘南ビーチパークで事故を未然に防ぎ、市民が安全に海を楽しめるよう努める。今年は東日本大震災の津波被害を知って、海を敬遠する人もいるのではないかと心配が募った。震災後の1ヵ月は練習も中断になり、仲間と一緒に駅前で義援金の募金活動も行った。今夏、海から元気を呼びかけるつもりだ。
○…現在は大学付近の下宿で1人暮らし。東京に住む両親は卓球とボクシングで国体出場、結婚して家を離れた姉2人もトライアスロンに挑戦するなどスポーツ一家に育った。小さな頃からスポーツの魅力を教えてくれた両親を尊敬し、面倒見の良い13歳離れた姉にはご飯を作ってもらうなど頭が上がらない。家族は宝物だ。大学2年の時に祖父が亡くなったのを機に「今まで宙ぶらりんだったライフセービングに一生懸命に取り組んで、成長したい」と意欲的に取り組むようになった。
○…「ライフセービングって海外では足の不自由な人もしている特別なスポーツなんです」。それぞれがポジションを持ち、チームワークを駆使して利用客の安全を確保することにやりがいを感じるという。「相手の気持ちを思いやることが大切」と話す。
○…「目標を持って生活している今がとても充実している」と語る。常に自己研磨の努力は怠らない。将来の夢は競艇選手。もともと食が細く体格に恵まれていないのがコンプレックスだった。そんな時、父と一緒に行った競艇の魅力にとりつかれた。「ライフセービングでは尊敬する先輩や温かい仲間に囲まれて学ぶことが多い。その経験は将来、競艇の道に進むときに必ずプラスになる」。そう話す表情は明るく未来を見据えている。
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