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平塚・大磯・二宮・中井 人物風土記

公開日:2015.07.02

湘南ひらつかライフセービングクラブのパトロールリーダーを務める
松野 力也さん
東海大学3年生 20歳

先人の想い継ぐ海の守り人

 ○…海の訓練で日に焼けた肌。すらりと伸びた185cmの身長はキャンパス内でも、そして海岸でも一際目立つ。「仕事は、命を守ること。救助者を出さないことが要です」。先代の学生たちから受け継いできた平塚の海の安全を守る重責に気を引き締める。

 ○…千葉県出身。喘息持ちで病弱な息子を心配した両親が水泳教室へ通わせてくれた。「マラソン大会で校内2位になったこともある」と振り返る体力は、今も生かされている。伸びた身長と体力を買われ、学生時代の思い出はバスケ一色。中高とスポーツ推薦、国体強化選手にも選ばれたが、疲労骨折するまで体を酷使、「燃え尽きた」状態になってしまったという。大学で無為な毎日を過ごしていた時、たまたま訪れたのが、ライフセービング部だった。

 ○…1年目は体力づくりや救助法の習得に忙しかったが、戦力となる自負を持って臨んだ昨夏、先輩の苦労がよく見えた。「単なる部活動ではない。これまでの努力と利用者の方の協力もあり、平塚海岸は無事故が続いていますが、簡単なことではない。それに気付いたんです」。特に影響を受けたのは先代監視長の野澤亮さん。監視長役を引き受けたのも、野澤さん直々の誘いがあったから。「少しでも先輩に近づきたいんです」と恥ずかしそうに打ち明けた。

 ○…今年、監視長として約20人の部員を率いる。「命が関わることだから」と練習では厳しさを見せるが、チームではムードメーカーを買って出ることが多い。落ち込んでいる仲間がいれば放っておけない性分で、休みの日も友人たちと過ごす時間が殆どだ。大学では体育学部で教員養成の授業を中心に学ぶ。子ども好きで、ライフセーバージュニアクラブとの合同練習でも指導に熱が入る。近付く海開きを前に、「夏の目標は事故ゼロ継続。利用者の方に笑顔で帰っていただけるように」と、海に輝く太陽のような笑顔を見せた。

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