4月1日付で平塚市消防本部の第19代消防長に就任した 三野(みつの) 末三夫(すみお)さん 田村在住 58歳
働きやすい職場へイクボス宣言
○…消防長就任にあたり「責任の重さを感じる。市民の安全のために、消防団をはじめ、市民と密に連携をとりたい」と目標を語る。平塚市の消防職員275人を束ねる。訓示では「イクボス」として、職員が働きやすい職場を幹部が率先して作ること、現状14人いる女性職員が活躍できる環境づくりを求めた。「消防のタテ社会のイメージを払拭していきたい」と意欲をのぞかせる。
○…千石河岸で7人兄弟の6番目に生まれた。魚の行商をしていた父親を小学4年生のとき不慮の事故で亡くし、母と父親代わりの10歳上の兄に育てられた。活発な少年で、港小で野球、太洋中でバスケ、サッカーと数々のスポーツに挑戦した。平塚工科高校に進学し、身長178cmと筋骨隆々な体格の良さを買われラグビーに没頭、青春を謳歌した。
○…「なるべく早く働き始めて、家族のことを楽にさせてやりたい」と、消防署で勤務する兄の誘いもあり、18歳で消防の道を歩み出す。救急隊に配属され、初仕事は交通事故対応だった。悲惨な事故現場に思わず足がすくんだ。「あの時は先輩の指示に従うのが精いっぱいでした」。40年、地域のために身を粉にして働いた日々を振り返り「特に子供が命を落とすのは心苦しい。仕事だと割り切らなければならないけど、つい親の気持ちで考えてしまう」と顔を曇らせる。
○…大のゴルフ好きで、毎月2回のラウンドが息抜き。「なかなか自分の思い通りにいかないが、その分うまくいった時の楽しさは格別」と魅力を語り、「隊長や管理職は全体像を把握して仕事をしなければならない。そういった意味でも、状況を把握しながら楽しむゴルフが生きているのかもね」とにっこり。今年11月に消防本部の機能が市役所本庁舎に移転することを踏まえ、「しっかりと準備を整え、市民に質の高いサービスを提供したい」と地域の防災、救急を司る長として邁進する。
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