4月1日付で平塚市消防本部の第21代消防長に就任した 山崎 伸一さん 田村在住 59歳
地域に寄り添う消防を
○…消防長就任後、訓示で伝えたのは「市民の気持ちに寄り添う大切さ」。火災等の現場で市民と接する消防隊員、救急隊員に「消防の人が身近にいてくれてよかった、安心したと思ってもらえる関係性を作っていって欲しい」と激励した。「多様な視点が必要」と近年増えてきた女性隊員にも期待する。「現場での要救助者への気配りなどは参考になることも多い。育休復帰後も違和感なく働ける環境づくりに徹します」と部下たちを見つめる。
◯…消防を志したきっかけは、神田小学校低学年の頃、近所の住宅で炎上火災が発生し、消防隊の消火活動を目の当たりにしたことだ。「果敢に火に向かっていく様子は子どもながらにすごいと思い、憧れました」。19歳で消防職員に採用され、消防隊へ配属。「火を食い止めた時の達成感を味わったら、あとは無我夢中でした」と笑う。
◯…災害が発生したら、と思うとなかなか遠出もできないが、ドライブと釣りが息抜きだ。「田村育ちなので神川橋付近で鮎釣りは子どもの頃からやっていました。消防長としてしっかり務めを果たした後、ゆっくり楽しみたいですね」
◯…「火災現場の熱気、騒音、近隣住民の視線。訓練とはまるっきり違います」。隊員として現場に出動していた頃と比べると、住宅の耐火性能向上などもあり市内の火災件数は減少傾向にある。隊員たちに現場経験をどう積ませるかは課題の一つだ。「若い頃は火災発生が年間120件以上あり、出動機会も多かった。火災が少ないのは良いことですが、火消しの技術の伝承も大切。訓練等工夫していきたい」。消防や救急隊等を担ってきた約40年の経験とともに、消防のスペシャリスト育成に熱をこめていく。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|
|
<PR>