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公開日:2026.10.30

東曜印房水嶋祥貴さん 印章技術で特別賞 平塚市長を表敬訪問

  • 表敬訪問した水嶋さん

    表敬訪問した水嶋さん

  • 受賞作品(提供写真)

    受賞作品(提供写真)

 印章の技術を競う「第26回全国印章技術大競技会」の木口実印の部で、東曜印房(明石町)を営む水嶋祥貴(あき)さんが特別賞の1つ「世界文化遺産賀茂御祖(かもみおや)神社宮司賞」を受賞し、10月22日に落合克宏市長を表敬訪問。市役所を訪問した水嶋さんは「実印は業務の延長線上にあるので、評価していただきうれしい」と喜びを語った。

 同競技会は課題の印について、現物の彫りの深さの均一さや、デザインなどを競うもの。

 今回の課題では、開催地の群馬県にゆかりのある幕末の武士・小栗忠順の文字を、直径15ミリの実印に彫り進めた。課題が発表されたのは出品の約半年前。水嶋さんは「課題が出てからは、ずっと頭の中にある感じ。ふとしたときに辞書を調べたり、デッサンを描いたりする」と制作過程を明かす。デザインを構想し、5回の試作を経て、作品を提出した。

 彫る作業そのものよりも、作品全体のデザインを考えることに多くの時間を費やしているという水嶋さん。「苦労したのは『小』の文字。シンプルだからこそ字のバランスが大変」と難しさを語る。また、「丸い枠の中に文字を収めるため、枠に接する部分が視覚的に引っ張られて見える」と、目の錯覚を考慮し、あえて左側に寄せて彫るなど細かな工夫を重ねている。

 さらに、同じ漢字でも時代によって字体が異なるため、4文字全体で時代をそろえる必要がある。古い字体が持つ格式と、現代に近い字体の読みやすさを比較、今回は実印として実際に使う人を考慮して「漢時代」の字体を選定した。「もしお客さんから注文を受けたら、どちらの文字で届けるかを考えた」と作品としての美しさだけでなく、使う人にとっての実用性も重視した。

 水嶋さんは実家が印章店だったことから、この世界へ。制作に欠かせない刃物の一部には、祖父のものを使用している。長年受け継がれてきた道具と技術を用い、「今後も賞を取れるように技術を研さんしていきたい」と展望を話した。

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