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大磯・二宮・中井 社会

公開日:2023.05.05

酒場の灯りににぎわい
中井町井ノ口の宮川酒店

  • 店主の満洋さんと綾さん

    店主の満洋さんと綾さん

  • 金曜の夜の様子

    金曜の夜の様子

 中井町井ノ口の「下井ノ口」バス停近くにひっそりとたたずむ酒屋に、金曜の夜や新月の晩、にぎわいができている。1938年創業の宮川酒店では、3代目の店主・宮川満洋さんと妻の綾さんが、「店の存在を知ってもらい、中井町に足を運んでもらいたい」と店舗の一角で酒場を開店。「宮酒場」の名前で明かりを灯している。

 同店は地域とのつながりを求めて2011年に大磯市に初出店。地元の店舗などとのつながりができていく中で、自分たちでも何かイベントを企画しようと、11年前に大磯市で出会った飲食店や取引先の店先を借りた「満月の夜にだけ開くのです。満月・宮酒ワインバー」を開催。日本ソムリエ協会認定シニアソムリエの資格を持つ満洋さんの知識を生かした企画で好評を博し、新月、上弦の月など月齢に合わせた移動酒場を実施した。5年ほど前に中井町の宮川酒店での酒場営業をスタートさせた。

体験の共有を

 満洋さんは「ネットで注文を受けて送るのもいいけれど、僕が持っているお酒についての情報を、飲んでくれる人と共有したかった」と話す。カウンターには飲食店顔負けのさまざまな形状のワイングラスが並んでおり、グラスの違いで変わるワインの味わいを体験できるほか、日本酒では温度の違いを味わう飲み比べなどを提案。「惰性で飲まず、お酒そのものを感じて欲しい」と酒販店店主ならではのこだわりも。メニュー表には、その夜おすすめの生ビールと、日替わりの一品たちが並び、満洋さんが腕を振るうタイ料理や、中井町の農家「虹色畑」の新鮮野菜サラダ、飲食店の料理人が出張して作る一皿などが、にぎわいに彩りを添えている。

コミュニティの場に

 「何があっても、たとえ赤字でも、1年は続けよう」。そんな思いで始めた酒場としての営業だったが、大磯市でファンになってくれた客が小田原や町田など町外から訪れたり、中井町に移住してきた人が地元とのつながりを求めて来店したりと、今では地域のコミュニティの場になっている。

 コロナ禍でも「明かりだけはつけておきたい」と営業し、時には常連客1人と満洋さん、綾さんの3人で湯豆腐をつついたことも。綾さんは「いろんな方との出会いが生まれた。山と田んぼに囲まれた、店舗の雰囲気が大好きなので、大磯市などのイベントで出会った人が中井町に来てくれるのもうれしい」と笑顔を見せていた。

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