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小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記

公開日:2011.07.16

「夢みるみどりの探検隊」の代表を務める
太田 美知子さん
市内清水新田在住 61歳

一粒の大豆がつないだ輪



 ○…味噌作りや農産物加工体験などを通して農業への理解を深めようと活動する「夢みるみどりの探検隊」の代表を務める。「食育推進ボランティア」として表彰を受けた。多忙な合間を縫っての活動に「5〜6年続けばという気持ちでやってきた」と笑顔を見せた。



 ○…農家に嫁いで30年以上、家事・育児に加えて農作業をこなす農家の女性の生活はハードそのもの。「1人では大変でも3人で助け合えば」と、富水地区の女性農業者3人で大豆から味噌を作り始めたことがきっかけだった。自家用味噌を作っていくうちに芽生えたのは、一般の人たちにも伝えたいという気持ち。「農家」を背負う人間として、農業と消費者をつなぐ窓口になれれば―そんな想いが活動の場を広げた。休耕田を利用した大豆の収穫体験や手作りジャムの講習会など、現在では「サポーター制度」を取り入れるほど大きな団体に。「年齢を重ねて大変になってきた分周りの方々が盛り上がってくれた」。一粒の大豆がつないだ輪は今も大きく膨らんでいる。



 ○…幼い頃はアレルギー体質で体の弱い子どもだった。好き嫌いが多い娘のためにと料理好きな母が作ってくれた食事が原点。保健所の栄養講習会に通う母との会話から栄養士を夢見るようになった。4年間栄養士として保健所に勤め、キッチンカーで各地を回った経験もあるのだとか。「企画もしたし色々やった。探っていくことが大好き」と生き生きとした表情に。当時の経験や栄養士としてのノウハウは今も生きているのだという。



 ○…「農家のお嫁さんはどうしても外に出にくくなる。社会的なつながりを持っていたかった」と抱いていた想いを話す。パワーの源は「人と会うこと」。疲れていても、活動の中で出会う人に元気をもらえる。「ずっと何かしたい、と思ってきたエネルギーが爆発したのかも。また新しいことを考えていかなくちゃ」とタフな笑顔で微笑んだ。

 

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