今年度からおしゃれ横丁商店会の会長を務める 杉山 京介さん 市内穴部在住 52歳
微笑みにひそむワイルド
○…29年ぶりの会長交代。隣接する箱根登山ベルジュ取り壊しのタイミングでの会長就任に「プレッシャーが大きい」と本音をもらす。商店会は工事期間には小田原駅からの通路が塞がれ孤立する恐れがある。最近は会長として関係各所との打ち合わせに奔走中だ。「お客様にはご不便をおかけするが、皆元気に営業しているので足を運んでほしい」と呼びかける。
○…創業40年を数える老舗ブティック「赤れんが」の2代目。家業を継ぐため修業に出た都内のブティックで朝の掃除から洋服修理のピン打ち、素材の種類やコーディネートなど基本を学んだ。「今も朝は掃除から。値付けや陳列、接客、経理…気づいたら全部自分でやっているんだよね」と事もなげに話す。月に一度は展示会に赴き必ず自らの目で見て仕入れる。「売り場に立つからニーズがわかる。その場限りの販売はしない」ときっぱり。「『買ったけれど着なかった』って言われるのが一番悲しいから」。飄々とした口調ながら「お得意様」への想いは強い。
○…生まれも育ちも小田原。転校が多く酒匂、城内、芦子と3つの小学校に通った。「温厚に見えてワイルド」だった当時「2度目の転校の時は初日からけんかした」と苦笑する。中学時代は野球や陸上をこなすスポーツ少年。ポール・マッカートニーに憧れてエレキベースを始めバンドも組んだ。「あの頃が一番モテたね」といたずらっぽく微笑む。休日にはベースをつま弾くことも。「いつか仲間を誘っておやじバンドをやりたい」と密かに抱く夢を語った。
○…系列店「ノア」を取り仕切る夫人と2人の息子の4人家族。長男は4月から新社会人。「2人とも素直に育った」と頬を緩める。幼い頃から年1回の家族旅行は欠かさない。地元に残る多くの仲間と酒を酌み交わすのも毎月の楽しみだ。「家族と友達は大切」としみじみ。ワイルドさの片鱗を残しながら穏やかに微笑んだ。
|
|
|
|
|
|