小田原・箱根・湯河原・真鶴版
公開:2021年5月22日
エリアトップへ
湯河原町内を始め各地に句会を持つ俳句雑誌の「春野」主宰の奥名春江さん(湯河原町在住・80)の句集「春暁(しゅんぎょう)」が、(株)文學の森が主催する第13回「文學の森賞」の大賞を受賞した。「春暁」には、過ぎ行く時間の流れを詠んだ句など333句が収められている。奥名さんは「大賞をいただき、自信につながりました」と喜びを語った。
同賞は、2019年4月から20年3月末までに同社から刊行された約100冊が対象。一次選考は月刊「俳句界」書評コーナーの担当者が務め、最終選考は「対岸」主宰の今瀬剛一さん、「童子」主宰の辻桃子さんが務めた。奥名さんの句集に関して選者からは「新奇を好む傾向にある現代俳句の中で従来の伝統をしっかりと踏まえていて好感が持てた」など高評価を得た。
奥名さんは、1993年に湯河原町出身の俳人黛執さん(昨年10月他界)が創刊した春野の初期会員。黛さんを師事と仰ぎ、俳句を学び約5年前に主宰を受け継いだ。