小田原市議会第64代議長に就任した 大川 裕(ゆたか)さん 小田原市扇町在住 56歳
目指すは『シン・ギカイ』
○…若者を中心に政治離れが進んでいる。「時代の流れとともに議会という場所やその能力も変化していくのではないか」。議長就任のあいさつで市議らを前に映画のゴジラに触れた。平和を脅かす敵から、人類を怪獣から守る正義の味方へ。2016年公開の『シン・ゴジラ』では未確認生物の出現への政府の対応にスポットが当てられるなど、テーマは変化してきた。「議会も『シン・ギカイ』となっていかなければならない」。新、神、進、親…〈シン〉の意味するところはひとつではない。
○…生家は扇町で約150年続く(有)大川染洗工場。小田原高校卒業後は、信州大学の繊維学部に進学した。養蚕をテーマに実験・研究を積み重ねたが、蚕や羊の世話も思い出深い。「慣れてくると羊の糞が顔に飛んできても気にならなくなるんだよ。研究もしたけど最大の成果は…」と視線の先には大学で知り合った妻の姿があった。
○…大学卒業後小田原に戻り、JC(青年会議所)に入ったことが「まちづくり」に関わり始めたきっかけ。これまで日本JC神奈川ブロックの協議会長、小田原市商店街連合会青年部の会長などを務め、リーダーとしての経験は今でも役立っているという。趣味が海釣りで、JC釣り同好会の会長も務める。後輩からは「今日も会長はボウズ(釣果なし)ですか」といじられたり。釣れた魚は自分でさばき、各地の地酒と一緒に食す。
○…これまで地元小田原でまちや人の変化を見てきた。移住者が増えている中、まちづくりに関わるハードルを高くしないことが大切だという。「いざ何かあったときにつながりがあった方がいいじゃん。まずは土壌づくり。人のつながりがあってこその『まちづくり』だよね」と笑う。
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