小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記
公開日:2023.12.02
小田原市手をつなぐ育成会の会長を務める
村松 いづみさん
小田原市蓮正寺在住 67歳
同じ立場で手をつなぐ
○…知的障害児者の保護者や支援者で構成される小田原市手をつなぐ育成会。2011年から会長を務める。障害者が安心して暮らせる地域を目指して、社会制度などを学ぶ研修会や行政機関に提言を行う。「互いに悩みや意見を語り合い、助け合いながら活動している。子どものために動かないといけない」と信念をもって活動を続ける。
○…自身も重度障害の息子を持つ。3男が1歳のときに「障害があるかもしれない」と診断された。「育て方が悪かったのかもしれない」と落ち込むことも多かったが保育園に入園後、同じ境遇を持つ保護者との交流を機に前向きになった。育成会を知ったのは子どもが小学1年のとき。夏休みに会員同士の親睦会があることを知って初めて参加した。「同じ悩みをもつ親同士だからこそ相談することができた」と気持ちが落ち着いた。
○…秦野市で4人きょうだいの長女として生まれる。6歳で小田原に引っ越す。内気で人見知りな性格だったが「今では想像できないでしょ」とお茶目な笑顔。高校卒業後、服飾雑貨店や自動車ディーラーで働き、現在は父が創業した電気工事会社で40年以上勤めている。趣味は手芸で4人の孫からは人形服やレッスンバッグの制作をお願いされ「可愛くて仕方がない」と目を細める。
○…会は現在36名で活動している。学齢期や成人期など子どもの成長によって保護者の悩みは変わるが「同じ経験をしてきた仲間だからこそアドバイスや、悩みを聞くことができる。何かあれば相談してほしい」と呼びかける。会員の年齢が上がるなか、それぞれの世代が主張していくことが重要と考え「若い世代の保護者に活動や必要性を知ってもらい声を上げていただきたい」と熱意を語る。
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