アナログゲーム「ちょっとずつ違う」シリーズの制作を手掛ける 鈴木 圭一さん 小田原市入生田在住 47歳
日常の感覚がアイデアの源
○…視覚や聴覚、触覚などを使って微妙な違いを見分けるアナログゲーム「ちょっとずつ違う」シリーズを手掛ける。トランプのババ抜きや神経衰弱など運や記憶の要素が強いゲームなどに感覚によって判別するアイデアを取り入れた。「感覚のゲームなら初めてでも誰もが楽しめるものになり得ると思った」
○…幼少期から続いた日常での感覚遊びがクリエイティビティの原点。小学生のときは外の気温当てや、ポスターに載る人の年齢を当てるなどクイズを友だちと楽しんでいた。大学は都内の美術大学建築学科に進学。設計を学ぶなかでも空間の距離を目で測る遊びを考えるなど「日常の出来事をゲームにすることが楽しくて、気づけばそれが大人になってもずっと続いていた」。現在は都内の包装資材デザイン会社でデザイナーとして従事する。
○…5年ほど前に妻の友人夫婦から勧められたボードゲームとの出会いでオリジナルゲーム制作に乗り出した。「これまでの感覚遊びとゲームが混ざり合い、のめりこんだ」。これまでカードの色や、厚みの違いなどを題材にした6つの感覚ゲームを制作。メディアでの紹介や、昨年におもちゃコンサルタントが選ぶ優れた賞に選ばれるなど「認知度が上がっているのを感じている」と笑顔を見せた。
○…独身時代は映画鑑賞や旅行などを楽しんでいたが、結婚後はゲーム開発と子育てが生活の軸。新作の試遊では70代の母や妻、2人の子どもが協力。「改良を重ねて、誰でも同じようにできるゲームにする」と試行錯誤の日々を送る。味覚や嗅覚を使った新しい感覚のゲームも検討中で、会社員とゲーム開発の両立を支える妻には「協力してもらい感謝しかない」と温かい表情。
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