神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
足柄版 公開:2015年4月4日 エリアトップへ

発電所が観光資源に 大井町 メガソーラー稼働から1年

経済

公開:2015年4月4日

  • X
  • LINE
  • hatena
敷地内にタイムカプセルを埋める参加者=3月28日・大井町山田
敷地内にタイムカプセルを埋める参加者=3月28日・大井町山田

 大井町山田のメガソーラー発電所「きらめきの丘おおい」で28日、開業1年を記念する見学会とタイムカプセルの埋設式が開催され、間宮恒行町長や地域住民ら約70人が参加した。県西第1号として昨年3月に稼働したメガソーラーは新たな観光資源としても注目されている。

 きらめきの丘おおいは、町が約2億円かけて雑木林を造成し(株)古川、シャープ(株)などの事業体が太陽光発電装置を建設。昨年3月に稼働を開始した。約5億円を投じて設置した4464枚のソーラーパネルで一般家庭約600世帯分の年間電力消費量にあたる電力量を発電し、年間約1億円の売電売り上げを得ている。

 メガソーラー代表企業、(株)古川の古川剛士社長(41)は「メガソーラー事業は安全に計画通り運営されている。この1年間、見学会や地域とのかかわりを通じて大井町の魅力を実感した。その魅力を発信することも重要な責務だと考えている」と話す。

「遠足にも活用を」

 この日の記念行事では、参加を申し込んだ地域の子どもや保護者、関係者ら約100人が将来の自分へ宛てたメッセージをタイムカプセルに入れて敷地内に埋設した。タイムカプセルは大井町と事業体との土地の賃借契約が満了する2034年に掘り出す予定。

 さらにこの日は、建設中に発見された火山灰層の案内板も披露され、監修した神奈川県立生命の星・自然博物館主任研究員の笠間友博さん(56)が噴火の歴史や特徴について解説した。

 火山灰層は、40万年といわれる箱根活火山の歴史で最後の大規模噴火とされる約6万6千年前に降り積もった軽石と火砕流の痕跡を示すもので、その上には約3万年前に噴火した富士山の火山灰も堆積している。

 笠間さんは「工事でこのような地層が出ても残されることはまずない。箱根と富士山の火山灰層が一度に見られるのはこの場所だけ。箱根山との距離感も一目でわかるため防災教育にも役立つ」とその価値を強調する。古川社長は「1年間で600人に見学して頂いたが、今後は学校の遠足などにも活用してもらえるよう取り組みを進めたい」と述べ、受け入れ態勢の強化に意欲を示した。

 同社は今年1月に、再生可能エネルギーの導入に際しての地域活性化や地域貢献につながる取り組みが評価され、県の「かながわ地球環境賞」を受賞している。

 大井町内では今年4月に、新たな民間メガソーラー発電所(足柄大井ソーラーウェイ)が篠窪地区に完成する予定。

建設中に出現した火山灰層は教材としても活用されている
建設中に出現した火山灰層は教材としても活用されている

足柄版のトップニュース最新6

「健康」でライザップと協定

開成町

「健康」でライザップと協定

医療費抑制などを期待

4月20日

開成・大井で「移行」始まる

中学校部活動

開成・大井で「移行」始まる

足柄上エリアの状況調査

4月20日

仁王門100年ぶり修繕

延命寺(松田町)

仁王門100年ぶり修繕

開山550周年事業で

4月13日

「のるーと足柄」利用1万人

松田町

「のるーと足柄」利用1万人

運行開始から半年

4月13日

学習机の天板、町産材に

山北町立川村小

学習机の天板、町産材に

「町の林業身近に」

4月6日

車両損壊等が連続発生

松田署管内

車両損壊等が連続発生

3月末に被害が集中

4月6日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月20日0:00更新

  • 4月13日0:00更新

  • 4月6日0:00更新

足柄版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月20日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook