南足柄市が21日、横浜地方気象台の職員を講師に迎えて防災気象講演会を市文化会館で開催した。
身近な天気図から防災について考えてもらおうと市の防災安全課が企画した。横浜地方気象台長の本田耕平さん、予報官の稲葉修さん、南極越冬観測も経験した防災気象官の杉田興正さんの3人が講演した。
参加者およそ200人を前に本田さんは、地球温暖化で災害が多様化している点を指摘。専門家でつくる国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」がシミュレートした2050年9月の日本の天気予報を紹介した。
このままのペースで二酸化炭素を排出すると東京の9月の気温が35度、8月では最高40・8度となり、京都府の紅葉がクリスマスごろになることが紹介されると、参加者から驚きの声もあがった。
教訓から学ぶ
内閣府が2008年に発表した防災白書の内容も紹介された。阪神淡路大震災で助かった人のうち自力で脱出した人が全体の7割で隣人などに助けられた人が2割、消防隊などは1割だった。本田さんは「大きな災害が発生したときは公助の許容範囲を越える。南足柄市は傾斜地が多く土砂災害に繋がる危険がある。天気図などを通して自分や身近の人を守る力を身に付けて欲しい」と話した。
南足柄市上怒田には震災復興碑がある。山あいにひっそりと建つ碑には関東大震災の被害状況が刻まれている。
「午前十一時五十八分異様ノ鳴動ト共ニ大震災突発」とはじまり、山体崩壊や地面の亀裂、用水路が潰れ交通が途絶え、住民が居場所を失い飢渇に迫られたことなどを今に伝えている。
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