3月9日に開成町中之名で発生した火災の初期消火活動を行った開成南小学校6年の加藤美帆さん、湯川姫愛さん、西島麻彩さんと現場の近くに住む高村恵子さんに府川裕一町長から感謝状が贈られた。
「煙が出ていてすごく怖かった」と口を揃えた勇敢な児童たち。同日の午後2時頃。この春、小学校卒業を控えた仲良し3人組は高村商店に駄菓子を買いに向かう途中、目の前に煙が上がる現場を目撃する。
即座に3人は手分けをして「皆さん火事です。逃げてください」と大声で注意喚起し、最初に高村さんの店に助けを求めた。その後、高村さんも加わり、近隣住民に協力を求め、道脇に設置された消火器を探すなど積極的に行動し、バケツリレーや消火器での消火活動に尽力した。その甲斐あって空き家で発生した火災はボヤ程度で消し止められた。
3月19日に開成町役場で行われた感謝状贈呈式には4人で出席。児童3人はこの日行われた卒業式後に参加した。
将来は警察官になりたいという西島さんは「煙が怖かったけれど、とにかく消さなければという思いが強かった」と正義感を見せ、加藤さんと湯川さんも「あってはならないことだが、この先このような場面に遭遇したらいち早く行動したい。この経験を活かして将来は人を笑顔にできる人になりたい」と続けた。
また、幼い頃から3人の成長を見守った高村さんも「立派な心を持った子どもたちでうれしい」と胸をなでおろした。