山北町地域文化遺産活性化実行委員会の代表を務める 佐久間 善弘さん 山北町山北在住 59歳
町にプライドを持って
○…お峰入りや河村城址、旧国鉄時代の鉄道遺産などを有する山北町。地域の文化資源を発掘し活用することで町の魅力向上や交流人口の増加につなげるのが実行委員会の目的。その一環として文化遺産の魅力を伝える紹介動画の企画や見学ツアーの開催などを5年間続けている。「魅力を再発見し、発信することで人が訪れて町が発展する、そんな好循環のきっかけになれば」
○…特に可能性を感じるのは鉄道遺構。かつて東海道本線が通っていた山北町には、複線時代のトンネルや橋梁跡など歴史的な遺産が今も残っている。開催しているツアーには町外から多くの人が参加。熱心なファンから飛ぶ鋭い質問に答えようと勉強するうちにその奥深さと観光資源としての可能性をより強く感じるようになった。
○…幼いころから、映画館や転車台など「鉄道のまち」として栄えた名残をほのかに感じていたことを憶えている。高校卒業と同時に上京。美術系の大学に進み、映像制作の会社に入社した。印象に残っているのは自動車レースや釣り番組。「結果じゃなくてそこに至るまでの過程を映すのが好きだった。ドキュメンタリーが自分に合っていたんだね」と話す。
○…独立しフリーランスとして活動していた50歳の時に親の介護で帰郷。「山北町はゆっくりとだけど色々なものが変わった」と語る。同時期に現在の実行委員会メンバーと出会い、町の盛り上がりを取り戻したいとの想いが合致し会を発足。町の観光資源として歴史や文化に着目した。「多くの人が集うまち」にすることで町民にプライドを持ってほしいというのがメンバー共通の目標。活気あふれる、かつての山北町に思いをはせながら、一歩一歩前進していく。
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