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足柄版 公開:2024年3月16日 エリアトップへ

松田町 寄地区移住奨励金創設へ 人口減著しい現状受け

社会

公開:2024年3月16日

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寄小学校周辺のようす
寄小学校周辺のようす

 松田町は新年度当初予算案に寄地区への子育て世帯等の移住・定住促進を目的とした新たな移住奨励金制度の創設を盛り込んでいる。対象世帯あたり50万円を支給し、小学生以下の子どもがいる場合は1人あたり30万円を加算する内容。    (3月13日起稿)

 寄地区の人口は2000年から20年にかけての20年間で2727人から1805人へ約33・8%減少した。松田地区は同期間で10260人から9031人へ約12%の減少。町内の両地区を比較すると寄地区の方がより速いペースで人口減少が進んでいる。

 東京圏から地方に移住する場合は国の制度などを利用して世帯あたり100万円以内の移住支援金などが交付されるが、松田町は東京圏に属するため、この制度を利用できない。そこで町独自の奨励金の新設を検討してきたという。近隣では箱根町が上限100万円、中井町が上限60万円で住宅の取得などに係る経費を独自に補助している。

 3月1日時点で町の人口は10272人。町はこの先も人口を維持していくには寄地区への移住・定住促進が重要だと考えており、今後も長期的に取り組んでいきたい考え。

 19年には寄中学校が閉校。今年度の寄小学校の全校児童数は22人(昨年4月時点)で、異なる学年の児童が同じ教室で授業を受ける複式学級の形式をとっているなど、特に少子化が進んでいる同地区。予算案には、移住奨励金のほか、同校の校舎大規模改修の設計や寄幼稚園の整備事業も盛り込まれており、今後は小学生以下の人口が増える、または維持されることを見越した予算組みとなっている。

 町担当者は、今年度15世帯程度の利用を想定しているといい「まず、松田町の寄地区が移住検討者の候補地に上がることが大切。このような制度は県内を見ても珍しいと思うので、これを機に寄地区への移住を考えてくれる人が増えていけば」と期待を込めた。

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