トップレベルのプロゴルファーがしのぎを削る国内ツアートーナメントで、プロキャディとして活躍している渡辺宏之さん(39歳・市内戸川在住)。オフシーズン中の現在、キャディの仕事やゴルフの魅力などについて語ってもらった。
ゴルフバッグを担ぎ、またコース攻略のパートナーとしてプロとともに戦うツアーキャディの渡辺さん。これまで13シーズン、約400試合に出場して通算8勝。昨年はシニアツアーで賞金王に輝いた倉本昌弘プロの出場試合のほぼ全てでキャディを務めるなど、プロキャディの中でも経験・実績はトップクラス。男子、女子、シニアの3つのツアーで優勝しているプロキャディは渡辺さんただ一人だ。
北小、北中、秦野高校の卒業生。秦野市出身のプロゴルファー・久保谷健一プロとは小・中学校の同級生で、小学生時代に当時久保谷プロの実家が経営していたゴルフ練習場で「よく打たせてもらった」というが、特別にゴルフと関わりが深い学生では無かったという。
キャディとの出会いは大学3年生の頃。熱中していたスキーのシーズンオフにできるアルバイトとして、市内のゴルフコースで始めたのが最初だ。「その頃の気持ちはスキーが8割だった」と振り返る。
キャディとしてツアーに初めて出場したブリヂストンオープン(1998年)も、同窓会で再会した久保谷プロに「話しのネタというか、経験のため」にキャディを打診したのがきっかけだったという。その後もスキーとキャディを掛け持ちをしながら数シーズンを過ごし、2002年に久保谷プロと出場した「日本プロ」のメジャータイトルで初めての優勝を経験した。
「プロキャディ」といっても特別なライセンスは必要ない。契約金額にも規定は無く、プロとの個人契約だ。渡辺さんの場合は、基本的に「1週間契約」で、これに獲得賞金の数%を加えた金額が収入となる。
ツアー中は試合会場を愛車で移動。8ヵ月間で4万キロあまりを走破するという。キャディの主な仕事のひとつがコースの把握。練習ラウンドではレーザー距離計やコースヤードエージブックでグリーンの形状やバンカーの位置などを丹念に調べ、試合本番に備える。
試合に入ったら第一は「選手に合わせる」ことを心がけるのだという。一緒にグリーンの芝目を読むのか、アドバイスをするのか、などは選手により求めるものが異なるという。
渡辺さんは、これら試合中の選手とのやり取りなどを2007年からブログに書き続けている。テレビなどで伝わらない、ゴルフの楽しさ・苦しさを伝えたいという思いからだ(アクセスは渡辺さんのホームページwww.tawashi.netから)。
「ゴルフは子どもからおじいちゃんまで一緒に楽しめる素晴らしいスポーツ。ここまで頑張ってこられた経験を、ツアープレーヤーや一般の人たちにも伝えていきたい」と語った。
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