11月1日にリニューアルオープンした秦野市営の日帰り温泉「鶴巻温泉弘法の里湯(鶴巻北3の1の2)」で、当初セールスポイントとしてうたわれていた「かけ流し」の文字が現在は消えている。
弘法の里湯は、8月から10月末まで、鶴巻温泉北口の新しい公設源泉の湯を引き込む改修工事を行った。
それまで利用していた源泉とあわせ2種類の源泉による風呂はリニューアルの最大のセールスポイントで、11月1日のオープンを前に「ふたつの源泉、かけ流し」をうたい、小田急線町田駅から小田原駅間に掲出したポスター、市ホームページ、リーフレットなどで幅広くPRしていた。
しかし、内覧会が行われた10月28日では「かけ流し」という言葉は使われず、オープン当日に配られたリーフレットでは「ふたつの源泉、かけ流し」の文字そのものが差し替えられていた。
市では、10月13日の記者会見でもかけ流しをうたった資料を発表しており、直前で変更に至った経緯について、同施設と市商工観光課では「オープンを前に再度イベント内容などについて検証した結果、利用者に誤ったイメージを与えをかねないとして改めた」と説明している。
そもそも、「かけ流し」に明確な定義が無いが、一般的に「循環風呂」の対義語として用いられることが多い。
同施設では、2つの源泉から毎分計約170リットルの湯を引込み加温してから浴槽に注いでいる。常に新しい湯が注ぎ込み、あふれ出ていることから「かけ流し」と表現しても問題ないと判断していたという。
しかし実際には、上部からの流れだけでは浴槽下層の湯が充分に入れ変わらないため、衛生管理のために下層の湯を機械室に引き込んでろ過していた。
同課では「公設の施設として、より誤解が無い表現にしたことを理解いただきたい」と話している。これまで利用者から苦情などは寄せられていないという。
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