秦野斎場火葬室 市内利用料 初の引き上げ 大人1千円から1万円に
秦野斎場(曽屋1006)火葬室の「市内居住者」利用料が4月1日、1976年の施設開設から初めて改定された。「大人(1体)」は1000円から10000円、「小人(12歳未満)」は500円から7000円に引き上げられた。
同斎場を運営する秦野市伊勢原市環境衛生組合(二市組合)では、今回の改定理由を「施設老朽化による維持管理費の増加」と説明。
同組合および両市職員による検討会では、使用料改定に向け火葬1件にかかる費用の算定を進めてきた。その結果、直接(燃料・機械修繕等)、間接(二市組合議会・人件費等)、臨時(施設の減価償却等)の3つの経費を算出。改定後の10000円という金額の根拠は、直接経費相当額としている。
料金改定の周知は、3月1日発行の市広報や同組合ホームページ(2月から4月)等で行った。同組合では「抵抗があることも考えられた」というが、これまで寄せられた問い合わせ等は数件程度だという。
引き上げ額が大きくなった最大の理由が、36年間料金が据え置かれたことだ。これについて同組合では、開設当時市内では費用がかからない土葬も行われていたことに触れ、「施設の利用促進のために1000円という金額を設定した経緯を重く受け止めた結果」などと説明した。
施設更新の目標「2019年次」
同斎場の使用実績は、年々増加し2012年度は2000件を突破した。火葬件数は2345件だった。
同組合では「開設から36年を経過し、秦野斎場も更新時期を迎えている。現在の火葬炉5基では対応できなくなる時期が迫っている」など、近い将来に施設の更新が必要との認識を示した。
3月の組合議会での議員連絡会では、施設更新の基本的な考え方を明らかにした。内容は、現在の敷地で既存の建物を利用しながら施設を更新する、現在5基の火葬炉は将来8炉必要、施設面積は約3倍の3000平方メートル程度が必要など。整備目標年次は2019年としている。
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