秦野市は現在開会中の秦野市議会第4回定例会に、水道料金を15%引き上げる条例改正案を上程。11月30日に行われた議案審議で、環境都市常任委員会に付託された。議会最終日の12月17日にあらためて審議される。
この条例改正案は、秦野市における水道事業の健全経営と、将来にわたる水道水の安定的な供給、水道施設の早急な耐震化整備を実施するための財源確保などを目的として水道料金の値上げを求めるもの。これまで家事用、業務用など用途別に設定されていた水道料金を、水道メーターの口径別に変更することで、より公平な利用者負担に努めていくとしている。施行日は2016年4月1日。
この議案が可決された場合、秦野市内の標準的世帯(4人)における1カ月あたりの水道料金は、1人1日245リットルの水を使用すると仮定して、現行2160円から2650円となり、490円の値上げとなる見込みだ。
今回の値上げについて秦野市は、1960年代から70年代にかけて整備を行った配水施設や水道管が更新時期を迎え、耐震化を含め大規模地震に備えた水道施設の計画的な整備が急務だと説明する。
さらに近年では、企業の業績の伸び悩みや、市民の節水意識の向上、節水機器の普及などにより全般的に水需要が低下していることを挙げる。秦野市の水道事業会計は、2008年度から3年連続の赤字決算が続き、2011年度に料金を改定したものの、2014年度には再び赤字決算となり、今年度は当初からおよそ8800万円の赤字予算を組まざるを得ない状況となっていた。
市水道事業課では、「来年度水道施設整備計画の後期5年を迎えるにあたり、財源の中心となる水道料金体系の在り方を検討した結果、値上げせざるを得ない状況となった」と説明し、市民に理解を求めている。
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