大相撲夏場所の新弟子検査の結果が5月8日に発表され、秦野市北矢名出身の今井祥樹(よしき)さん(22・式秀(しきひで)部屋)が合格した。競技としての相撲は未経験、3月に医療系の大学を卒業し、在学中に理学療法士の国家試験にも合格したという異色の経歴の持ち主だ。
身長171cmにして体重約100kgの文字通りガッシリ体型。スーツのボタンが弾け飛びそうなほどの筋肉は、コツコツ続けてきたトレーニングの成果だ。
市立鶴巻小学校を卒業後、桜美林中学、同高校(東京都町田市)では陸上部に所属し砲丸投げや円盤投げに打ち込んだ。「ガリガリでした」と振り返る高校1年生当時、身長は現在とほぼ同じで体重は約60kg。トレーニングにより体が大きくなるにつれ徐々に記録を伸ばすが、腰や指などの故障にも苦しんだ。
「どうしたら効果的なトレーニングができるか。ケガをしにくくなるか」。体の仕組みに興味を持ったのはその頃だ。
進学した東京医療学院大学(東京都多摩市)では、理学療法士の勉強に励んだ。砲丸投げは、大学に陸上部が無く相模原市のクラブチームで継続。在学中に出場した秦野市総体では市の記録を更新している。
角界入りのきっかけは昨年2月、陸上のトレーニングの参考になればと式秀部屋(茨城県龍ヶ崎市)の稽古を見学したこと。四股をはじめとする力士の動作ひとつひとつを観察し、まわしを付けて簡単なぶつかり稽古も体験した。
「その時に親方(元幕内北桜)から、相撲が好きなら一緒にやろうと声を掛けていただきました」
思ってもみなかった人生の岐路。決して甘くはない世界、大きな体の人たちを相手にどれだけできるか挑戦したい――様々な思いが交錯したが「まずは理学療法士の資格取得」と頭を切り替え勉強に専念。今年2月の国家試験に無事合格、大学も卒業した4月中旬、式秀親方に電話で入門の意志を伝えた。
夏場所の新弟子検査(体格検査)は4月27日、両国国技館で行われた。受験資格に「検査日に23歳未満」という年齢制限があり、6月に誕生日を迎える今井さんには文字通りのラストチャンスだった。
角界入りの希望を父親に伝えた際、反対されると思っていたが「厳しい世界、後悔の無いように」と逆に応援の言葉をもらったという。相撲道の1歩目を踏み出し「体の専門的な知識があることは自分の特徴。それを相撲にも生かせると思う。目標は関取です」と力強く語った。
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田原ふるさと公園野菜直売研究所0463-84-1281/そば処東雲0463-84-1282 https://www.kankou-hadano.org/pointinformation/pointinformationguide/point_tawarafurusatokouen.html |
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