(有)秦永ダンボール(本社/秦野市鶴巻)の小澤範雅代表が、NHK総合「超絶 凄ワザ!”凄ワザが挑む防災革命!SP”」に出演する。放送予定は3月4日(土)の午後8時15分から45分。
同番組は、毎回2組の職人や技術者のチームが登場し、どちらも同一の課題を解決するための作品をゼロから作り上げ、その完成度を競い、日本のものづくりの奥深さに迫る番組。今回は、東日本大震災から6年ということもあり、防災スペシャルとして放送される。
(有)秦永ダンボールは約1年前、折紙工学の第一人者である明治大学研究・知財戦略機構の荻原一郎特任教授(東京工業大学名誉教授)と協同開発した、コンパクトに折りたため、ヘルメット並みに衝撃吸収する防災用帽子を手に、同番組の「最強の帽子」対決に出演。見事勝利をおさめた。
その後、デザインや構造などに改良を重ねながら商品化にこぎ着けた。小澤代表によると、コストなどの問題から番組出演後に開発品を実用化する企業は少ないという。番組ではこの開発から実用化までの流れをアフターストーリーとして紹介していく。
「ダンボールに無限大の可能性」
東日本大震災を機に多くの小学校で導入の検討が進められている防災ヘルメット。しかし、一般的なものは大きくて身近に置けず、いざという時に困る可能性がある。同社の帽子は、「アウトリーチ防災用帽子」と名付けられ、強度や耐水性、難燃性に優れたペーパーハニカムダンボール製で、1個150g程度と軽く、折り畳めるため携帯するにも便利だという。通販サイトで販売されているほか、秦野市ふるさと納税返礼品にも指定されている。また、「少しでも地域と一緒に作り上げたい」という気持ちから、構造の一部は市内の精神障がい者の作業所に製作を委託している。
同社は1963年に創立。ダンボール製品の他、耐水・難燃ペーパーハニカム、低温・耐振輸送容器などを生産している。農業や建築、医療など様々な分野と共同開発を行っており、小澤代表は「ダンボールの可能性は無限大。販路など課題はありますが、これからも様々な役立つ商品を送り出したい」と話した。
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