秦野市選出の久保寺邦夫県議会議員(自民党・81)が、今期限りで勇退する意向であることが明らかになった。後継に現職市議会議員の加藤剛氏(45)の名が挙がる。
久保寺県議は1936年生まれ。1983年に県議選に初めて出馬し当選。2001年には県議会議長も歴任し、現在9期目を務めている。県議会の中でも最もベテラン議員で、その去就に注目が集まっていた。
同氏は来年に行われる県議選に出馬せず引退することを、すでに支援者に伝えたという。前回2015年の県議選でも候補者の中で唯一2万票以上を獲得して当選を果たしたこともあり、支持者の一部には出馬を求める意見が出たものの、勇退は同氏自身の意向だという。同氏の勇退の表明を受け、巷間様々な後継者の名前が取り沙汰されてきた。
後継として加藤氏を推す
そうした状況の中で久保寺県議は現職市議会議員の加藤剛氏を後継者に推すことを決め、支援市議団に対してその意向を伝えたという。加藤市議は現在1期目の任期中だが、県議選出馬に向け実質的に動き出している。自民党神奈川県連では5月1日に開催した総務会で、第19回統一地方選挙に向けた第一次公認に加藤氏を選出した。取材に対して加藤氏は「まだ具体的な話ができる段階ではない」としたものの、出馬の意思を固める。
自民が2人 今後の顔ぶれ次第で大荒れか
県議選の秦野市の定数は2議席。現在は久保寺県議と神倉寛明氏(40)が務めている。神倉氏は前回の県議選に無所属で初出馬し当選を果たした。当選後自民党に所属したため、現在2つの議席を自民党で占める。
いわゆる「モリカケ問題」などを始め、自民党への風当たりが強まる中、その影響を心配する声が、自民党支持者の一部からささやかれている。これまで久保寺県議を支えてきた市議団も、加藤氏支援で一本化することは困難であるとも言われていて、「自民党が分裂するのでは」という懸念も広がる。今後非自民の統一候補が名乗りを上げた場合は、選挙戦は苛烈を極めるものとなることが予想される。
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