秦野市渋沢の峠地区の特産品『峠漬』を受け継いでいこうと、若手加工グループ「峠屋―1976―」(横坂いずみ代表)が活動を行っている。4月からは初めて漬けた野菜を、単品商品『峠の粕漬』として売り出している。
峠漬は県のかながわブランド認証品。峠地区で収穫した大根・人参・胡瓜・茄子・三つ葉の5品を塩で漬け込み、酒粕で1〜2年漬け替えながら熟成させたもの。地元農家の「峠生活グループ」が長年作り続けてきたが、高齢化により2018年3月末で解散。峠漬が途絶える危機に陥った。
しかし伝統の味を次代へ繋ごうと、JAはだの職員が作業工程を教わりながら人集めを開始。峠地区への転入者や出身者など30〜40歳代を中心に、メンバー8人で昨年10月に「峠屋―1976―」を立ち上げ、峠漬の伝統を受け継いだという。1976は峠漬が出来た年。「おばちゃん達に教わりながらやっています。初めは粕まみれになり大変でした」と横坂さんは話す。全員、仕事をしながらの活動だが、時間をあわせて漬け替えを実施。今年3月に初めて完成した粕漬を観光客に振る舞ったところ「反応がかなり良かった」という。
完成期間に差があるため、5品が入った『峠漬』の復活は今年11月頃を予定している。その前に粕漬の美味しさを知って貰おうと、4月から『峠の粕漬』としてはだのじばさんず等で単品販売も開始した。横坂さんは「私たちくらいの年代が活動することで、漬物を食べない世代にも広まれば。特産を遺していくことが大切」と話している。
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