秦野市は観光振興策の一環として今年度、およそ3700万円の事業費をかけ、震生湖に対し来訪者が湖畔から四季折々の風景を楽しんでもらうため、安全に散策できる散策道の整備を進める。
震生湖は1923年の関東大震災によってできた堰止湖。流れ込む川がなく、地下水脈でつながっているのが特徴で、春には新緑、秋には紅葉が美しく、ハイカーの人気スポットになっている。
また、ヘラブナ釣りやブラックバスなどを狙う釣り人、野鳥を観察したり写真撮影を楽しむ人の姿も見られる。福寿弁財天(ふくじゅべんざいてん)などもあり、四季を通じて自然の雰囲気を楽しむことができる。
同湖の周辺は周囲約1Kmで、1周歩いて回ることができるものの、手すりや足元など整備された部分は一部に留まっている。未整備の部分には、ぬかるんでいる場所などもあり、また起伏もあるため、安全に歩くことができる散策道の整備が望まれてきた。
100周年を契機に魅力向上目指す
震生湖は地震に伴う地塊運動を今に伝える貴重な文化財として、今年3月に国登録記念物(動物、植物及び地質鉱物関係)に登録されている。秦野市では2023年で震生湖誕生からちょうど100年を迎えることをきっかけに整備を進め、観光スポットとしてさらに魅力を高めたいとしている。
また同湖は大小のひょうたん型をしていて、秦野市と中井町の市境に位置している。今回秦野市が散策道の整備を進めるのは「主湖」と呼ばれる大きい方で、主に秦野市側部分となる。ひょうたん型の小さい方の部分に関しては、ほぼ中井町に位置しているため、中井町などと協議しながら引き続き連携して整備を進めたいとしている。
湖畔に駐車場はあるが台数に限りがるため、満車に近い状態が日常的になっている。湖畔から少し離れた場所にも駐車場があり、マイカーでの訪問者の多くはこの駐車場に車を止め、歩いて湖畔に向かう。市では現状のキャパシティで不足している状況ではないとしながら、将来的には駐車場の整備も検討していきたいと話す。
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