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公開日:2023.09.01
水無川
11人流され7人が軽傷
秦野市消防が注意喚起
秦野市カルチャーパーク近くの水無川で8月20日、河川敷で水遊びをしていた14人のうち11人が流され、7人が病院に救急搬送される水難事故が発生した。今回の事故の原因や水無川での急な増水時の対応について、秦野市消防本部に話を聞いた。
秦野市消防本部に子どもを含めた複数名が川に流されていると救助要請が入ったのは20日の午後0時54分ごろ。現場に到着すると、すでに8人は自力で川岸に上がっており、さらに下流に3人が流されていたという。下流に流された3人のうち、2人は自力で河川敷に上がり、1人は消防本部によって救助された。打撲などのけがや川の水を飲んだ7人が病院に救急搬送されたが、いずれも命に別状はなかった。
水無川は、塔ノ岳南斜面が水源で、秦野市内を流れ下り二級河川室川に合流する全長約11・5Km、流域面積約18・3平方キロメートルの河川。水無川の名前の通り、秦野盆地に入ると水量が極端に少なくなるが、これは河川の下層部に水が流れる伏流水となるためだという。川の中に下りられるため、夏場などは特に水遊びを楽しむ子どもや家族連れで賑わっている。
事故発生時、消防本部や上幼稚園に設置されている雨量計で観測された雨量は0・5mm程度だったという。消防本部では雨量計のない場所で雨雲が発生し、局地的に雨が降って鉄砲水が起きたのではとの見解を示す。
上流の雨雲にも注意
消防本部では水無川の利用について、「普段天気が良い日であれば危険性は少ないが、水無川は雨が降ると急激に水かさが増す河川。今いる場所で雨が降っていなくても、付近や上流の空模様を常に警戒し、雨雲があるときは特に注意していただきたい」と話す。水無川は見通しの良い川のため、上流の山間部の空模様も確認しやすいという。「『まだ大丈夫』という油断が危険。あっという間に水かさが増し、濁流が流れてくるので、子どもだけで遊んでいる場合など、周囲の大人の方が注意を払い、高い所に避難してください」と注意喚起した。
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