秦野中ロータリークラブ(小巻慎吾会長)と秦野名水ロータリークラブ(大屋富茂会長・以下RC)が8月24日から26日にかけて、フィリピン・マニラを訪問。同国・カダヤカン村で水支援事業を行うことを目的に、現地RCと覚書を取り交わした。
始まりは5年前
同事業は2018年に中RCが行った支援が始まり。アウローラ州・マリアアウローラ市・カダヤカン村は人口約1400人・世帯数400世帯。17年に発生した台風による大きな被害を受けたカダヤカン村は、村につながる橋や道路のほか、水道設備が全壊した。
被害の状況を知った中RCは、現地のメトロバギューRCと合同で水支援事業を実施。村から約6Km離れた場所にある水源から水を引き、貯水タンク2基を設置した。また、設置後の運営体制の仕組みを作り、現在も継続して設備が使用されている。
新たにタンクを増設
5年前の水支援事業の成果もあり、現在、カダヤカン村では水が安定的に供給され人口も増えている。
しかし、隣接する地域には水が届いておらず、非衛生的な水での生活により死者も出ているという。今回の事業は、前回設置された貯水タンクの横にタンクを1基増設するもの。貯水タンクが2基から3基に増えることで、近隣にも安全な水が供給できるようになる。
4RCが協力
同事業は中RCが取り組んできた事業に、名水RCが協力したことに加え、現地のクリエイティブバギューRCとメトロバギューRCを含め4RCが共同で行うもの。8月24日から26日まで、小巻会長や大屋会長らプロジェクトメンバーがフィリピンを訪問し、現地2RC関係者らと事業に関する調印式を行った。
プロジェクトメンバーらは帰国後、9月7日に秦野商工会議所で調印式などの報告会を実施。参加した中RC・名水RCのメンバーら約25人を前に、現地の様子や今後の事業の流れなどの説明が行われた。
小巻会長は「名水RCさんとの共同で地区の補助金を使った、このようなプロジェクトができるのはうれしいこと。事業を通じてその地域の生活水準を上げ、それが継続していく状況があって初めて成功となる」と思いを語った。また、大屋会長は「以前から、中RCさんの水支援事業は知っていました。小巻会長とお話する中、タンク増設を考えているとお聞きしました。我々は”名水”RC。これはぜひ参加させていただきたいと思いました」と事業に参加した経緯を話した。
完成式は11月に予定
同事業は今後、現地での作業が進められ、貯水タンクは10月中旬ごろ完成予定。11月にカダヤカン村で行われる完成式には、中RC・名水RCのメンバーらも参加する予定となっている。
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