短編エッセイの公募文学賞「第1回TANPENアワード」で先月、横浜美術大学(鴨志田町)在勤の阿部静さん(27)=人物風土記で紹介=が大賞を受賞した。
日本文学の新たな才能を発掘しようと、千代田区の(株)クリーク・アンド・リバー社が創設した文学賞。第1回目は「冒険エッセイ」をテーマに、旅をライフワークとする作家の椎名誠さんが審査委員長を務めた。
阿部さんの作品は、今年3月に1週間滞在した冬の八ヶ岳での出来事をまとめた『雪の家』。旅のパートナーと2人で、テントや山小屋を使わず雪のブロックをドーム型に積み上げた住居「イグルー」や雪洞を作り、寝泊りした体験を綴った。「山頂を目指すのではなく、イグルーや雪洞を使って過ごすこと自体が目的だった」。その体験を残しておきたいと1カ月ほどで書き上げて応募。国内の雪山で本格的な雪洞を作ることがまれだとし、椎名さんには「そこを寝場所にした旅をしていることに驚嘆した」と評された。阿部さんは「これからも旅の空気感や匂いを率直に、ていねいに書いていきたい」と話す。
阿部さんの作品は、椎名さんプロデュースの雑誌に掲載されているほか、電子書籍が制作され、海外にも配信される予定だ。
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