町田山崎団地の高齢者イベントで落語を披露する 雛菊亭 ちづるさん (本名 小林 千華さん)桜美林大学3年 21歳
落語で”真の自分”を解放
○…「来てくれるおじいさん、おばあさんたちを絶対笑わせたい」。桜美林大学の落語研究部に所属し、昨年岐阜で行われた「てんしき杯学生トーナメント」で4位、2月の全日本学生落語選手権ではベスト8に入るなど、めきめき腕を上げている。得意な演目は「くしゃみ講釈」と「首提灯」。26日に行われる町田山崎団地の高齢者イベントに呼ばれ、”耳の肥えた”お客さんを前に落語を披露する。
○…「内に秘めていたものを発散している感じですかね」。大学入学後、「落語研究部」か「オカルト研究会」で悩んだ。「オカルトも大好きなんです。うちのマンションの8階から本当にUFOが見えるんですよ」と屈託のない笑顔を見せる。「結局『落研』を選んだのですが、気付いたらオカルト研究会がなくなってしまっていたので、こっちで良かった」とまた笑う。
○…中学、高校と吹奏楽部に所属。「運動オンチで、どちらかというと文化系で暗かった」と振り返る。もともとしゃべるのが苦手だった。「声も小さいし、おっとりしているし。だから当時を知る同級生からはよく驚かれる」。落語との出会いが自分を変えた。芸名があることもそのひとつ。「”ちづる”は別人。うまくオン・オフを使い分けている。でも、本来こっちが本当の性格なのかも」。両親への感謝も忘れない。大会を見に来てくれて、感動して「お寿司をごちそうしてくれた」。大会がTV放映された時は、親戚中に広めてみんなで見てくれた。「実際はくしゃみをするシーンしか映らなかったんですけどね」と照れ笑い。
○…憧れの落語家は、「しいて言うなら『古今亭志ん朝』師匠。しゃべりや所作の全てが『志ん朝ブランド』になっているのが凄いと思う」。でも人のことはあまり気にしない。「落語で得た経験値を今後に活かしたい」。ラジオ局FMさがみのパーソナリティとして公開生放送に臨むなど、今後も己の道を切り開いていく。
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