葉山町一色にこのほど、期間限定の古書店「Librairie(リブリー) Côte(コート)d'une(デュンヌ)Couleur(クルール)(一色海岸書店)」がオープンした。同町で活躍していた美術作家の永井宏さんが「地域の開かれた場所に」と企画。わずか12帖ほどの店内には永井さんが生前集めた雑誌や小説などおよそ500冊の蔵書がずらりと並び、来店客を出迎えている。
御用邸から一色海岸方面へ歩いておよそ5分。黒塗りの木造建屋の1階に一色海岸書店はある。
「永井さんは人が集まることで生まれる楽しさを大切にしていました。ここはただの本屋ではなくて、そういうコミュニティーの場所になればという永井さんの想いが込められているんです」と話すのは故人と古くから親交のあった小山千夏さん。小山さんによると書店のある場所は元々アトリエ兼倉庫として使われていた場所。生前、永井さんがアトリエの整理をする内、開店を思い立ったという。
しかし準備を進める中、永井さんが今年の4月に急逝。一時企画は宙に浮いたが、永井さんが開いていたワークショップメンバーの小栗誠史さんと廣瀬義智さんらが故人の想いを引き継いだ。
店内に陳列されているのは全て永井さんの蔵書。美術書を始め、音楽、写真、映画、文芸など幅広いジャンルの書籍や雑誌が本棚や部屋中のいたるところに並べられている。価格は定価の半値から500円程度。開店は金曜から日曜までの週末のみだが、開店時には永井さんと生前親交があった人などが詰めかけ、本を片手に故人に想いを偲ばせている。同店では「故人を知っていた人も、知らない人も、ふらっと立ち寄ってこの空間を楽しんでもらえれば」と話している。書店は7月中旬まで営業する予定。開店時間は正午から午後6時。金曜日は10時30分からの開店で、ワークショップなども行っている。詳細は同店HP(「一色海岸書店」で検索)まで。
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