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新島八重の手紙を公開 蘇峰記念館で所蔵の6通

公開:2013年1月25日

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夫の新島襄が亡くなった直後に八重が蘇峰へ送った、明治23年3月5日付の手紙
夫の新島襄が亡くなった直後に八重が蘇峰へ送った、明治23年3月5日付の手紙

 NHK大河ドラマ「八重の桜」の主人公・新島八重の手紙を徳富蘇峰記念館(二宮町)で公開している。明治から昭和にかけて活躍した言論人・蘇峰へ宛てた6通の書簡。勝海舟の書や西郷隆盛着用の外套(がいとう)などドラマに登場する歴史上の人物に関する資料も展示中だ。

夫の死から40日心痛綴った内容

 八重の手紙6通は明治23年から大正12年まで蘇峰へ送ったもの。同記念館が所蔵する。最初の書簡は夫の新島襄を亡くして約40日後に書かれた。「行く末を案じて涙にくれています。梅が咲いても香り無く、うぐいすの声も哀れに聞こえる。せめてあと3年くらい生きてほしかった」という心痛を綴っている。

 「男勝りだったといわれる八重が、悲しみに打ちひしがれた心情を吐露しながらも、『同志社の設立を考えるとぐずぐずしていられない』と、襄の遺志を継承しようとする気丈さを見せている」と学芸員の塩崎信彦さんは話す。

 このほかに、入院した蘇峰を見舞う葉書、喜寿の祝いにもらった金品で「5〜6回の茶事を催すことができた」と報告する礼状、寄贈した土地を同志社が売ろうとしていることを心配する手紙などが5通。30年以上にわたった、八重と蘇峰の親交の深さが見てとれる。

八重を支えた蘇峰「日本女性の誇り」

 同志社英学校に学んだ蘇峰は新島襄を「終生の師」と仰ぐ一方、夫を呼び捨てにし、世間から「悪妻」「烈婦」と呼ばれた八重を快く思わなかった。しかし、襄の臨終に際してそれまでの非礼を詫び、八重と和解。師の没後は彼女を支えた。

 昭和7年、八重が86歳で生涯を閉じると東京日日新聞に「新島襄老夫人の永眠」と題する記事を掲載。「一個の女性としても日本女性の誇りとするに足る一人であった」と称えている。

松陰の色紙海舟の書も

 ペリー来航絵図や吉田松陰の色紙、江戸城無血開城に尽力した勝海舟の書軸、大磯で療養中だった新島襄の危篤を知らせる電報、新島夫妻の写真なども紹介している。特別展は12月8日(日)まで。蘇峰生誕150周年を記念し「150枚の秘蔵写真に見る明治・大正・昭和写真展」も同時開催中。

 また、梅の名所である同記念館では、もうじき梅が見頃に。2月10日(日)には蘇峰と同郷の熊本県のマスコットキャラクター「くまモン」が来館する予定。

 入館料/大人700円、高校・大学生500円。開館時間/午前10時から午後4時まで。月曜休館。問い合わせは同記念館【電話】0463・71・0266。
 

夫妻と八重の展示写真
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