足柄版 掲載号:2011年7月30日号

JICA青年海外協力隊から帰国した

小澤 泰介さん

松田町在住 36歳

途上国でスキル活かす

 ○…JICAの青年海外協力隊員として派遣されていたパラオ共和国から、2年間の任期を終えてこのほど帰国した。ミクロネシアにある200以上の島々からなる同国。現地では首都マルキョクで、政府のコンピュータシステムの運用指導を担当した。「良いパソコンを導入しているのに、運用の知識を持った人がいないためデータ管理がずさん。ウイルスに感染したパソコンもあり、驚きました」。専門家として頼られ、ホームページ作成からカレッジのコンピュータクラスでの講師まで、次々に依頼が舞い込んできたという。「今回の経験を活かし、会社でBOPビジネスの推進などをやっていけたら…」。途上国への思いは尽きない。

 ○…松田町出身。世界史や世界の地理が好きな子どもだった。松田中から小田原高校、東京工大へと進み、大学時代にはバックパッカーとしてアジア圏を中心に10カ国以上を回った。「その頃から途上国の現状や”海外から見た日本”を意識するようになった」という。システムエンジニアとして日本IBMに勤めるなかで「このスキルを途上国に役立てられないか」と思い、青年海外協力隊に応募した。一度は条件が合わず断念したが、2008年に再度応募し、パラオ行きを決定。会社を休職し、JICAの訓練所での2ヵ月の訓練を終え、パラオへ旅立った。

 ○…「パラオ人は日本に好意的。戦時中に日本が統治していた頃の影響で”ダイジョウブ””デンキ”などの言葉が日常的に使われていたり、料理に”ニツケ”があったり。”トシオ”のように日本名をつけているパラオ人もいました。ふとした所で日本の姿が見えるのが嬉しかった」。パラオでは釣りやダイビングをおぼえ、マラソンやトライアスロンの大会にも出場した。「小さな島なので、みんな知り合いになる。親戚の集まりも頻繁で、地域社会が密接。機会があれば、また行きたい」。優しい瞳の奥に南国の人々と海が浮かんだ。
 

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