1968年に誕生した市立美しが丘小学校(畠山(はたけやま)真校長/児童数412人)が、創立50周年を迎え、児童・地域住民とともに記念行事や祝賀会を6月9日に挙行した。美しが丘地区と共に歩んできた同校の歴史を辿る。
待ち望んだ新校舎
66年にたまプラーザ駅が開業し、住宅地として変貌を遂げつつあった美しが丘。たまプラーザ団地の建設が始まるなど、増加する児童に対応するため、68年4月に現在の美しが丘東小学校の地に山内小学校元石川分校として設立されたのが、美しが丘小学校の始まりだ。
分校は急ごしらえのプレハブ校舎で電気もなく、雨天時は教室も薄暗かった。雨漏りはひどく、トイレは貯め置き式、夏は教室内が36度になるなど苦労も。それでも当時の児童は卒業文集で「どんな環境の中にいても、みんなの心しだいで、どんな立派な学校にも負けないほどの実績をあげることができる」と書き、学びの機会としたようだ。
翌69年3月、新校名が美小と決まり、現在地で新校舎建設がスタート。4月に開校式も行われたが、校舎完成まではそれまでと変わらずプレハブ校舎だった。同年11月に新校舎が落成し、プレハブ校舎から引っ越し。自分たちで机を運ぶなど大変だったようだが、児童や保護者、教員が待ち望んだ新校舎だった。
市内一の大規模校
70年には12教室を含む新館が完成するも、児童数は増加の一途をたどり、71年には新たにプレハブ校舎で4教室、72年にはさらに4教室を校庭に増設。この状況を解消しようと73年に現在の美しが丘中学校の地に北分校が設置された。プレハブ教室はなくなったが、子どもたちは美小本校に1・2・6年生、北分校に3・4・5年生が分かれて通うことになり、きょうだいが別々に通うケースなど不便も多かったという。児童数の増加は76年まで続き、当時の児童数は2118人(市内1位、県内2位)の大規模校だった。その後、78年に美東小が北分校を仮校舎として独立開校。同年に美東小も現在地へと移転し、今に続いている。
50年の月日を経て、昨年度末までに美小を巣立った児童は5601人、現在の美小には412人の児童が通っている。「元気いっぱい 友だちいっぱい すすんで学ぼう 夢つくろう」を教育目標に、日々元気に過ごしている。
100周年も笑顔で
同校は昨年度から50周年の節目を祝おうと準備を進めてきた。児童が記念キャラクター「もゆるん」を作成したほか、50周年記念スローガン「未来へつなごう 美小の笑顔」を決定。各種行事で使用して盛り上げてきた。
6月9日午前中に児童の50周年こども集会、午後には地域住民を招いた式典・祝賀会を挙行した。こども集会では各学年がソーラン節や合唱などを披露。実行委員会の男子児童は「1年から6年まで、50周年にふさわしい内容でした。スローガンのように笑顔が続いていくといいですね」と話した。
午後の式典では来賓など約200人が出席。50周年の歩みや卒業生のメッセージなどが映像として紹介され、鏡開きやコーラスなどで節目を祝った。畠山校長は「半世紀の道のりを地域とともに歩んできた。100周年に向け繋いでいければ」とあいさつした。
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