横浜市立すすき野小学校(三橋国雄校長)は、児童数の減少を理由に3月31日で閉校となった。25日に挙行された閉校式は新型コロナウイルスの影響で規模が縮小されたが、46年の歴史に関係者は思いをはせていた。
同校はすすき野団地の分譲開始を受け、1974年5月1日に開校。団地の入居の遅れから翌月4日に児童数31人で開校式を実施し、スタートを切った。児童数は79年に1267人の児童を抱えるまでに増えたが、近隣小学校の開校や地域の人口減などの影響から児童数は減少し、今年3月時点で児童数は128人になっていた。18日には最後の卒業式が実施され、在校生は4月から嶮山・荏子田・美しが丘西小学校に分かれ、校舎はすすき野中学校の施設として維持されることが決まっている。
25日に行われた閉校式は、保護者や来賓の参列をなくすなど規模を縮小し、1年生から5年生と教職員ら関係者のみで実施。同校の歴史のほか、毎日取り組んだ「歯みがきタイム」など日々の生活を紹介するスライドの視聴や、三橋校長から教育委員会・北部学校教育事務所の萩原淳所長に「開校宣言」の返還などが行われ、最後に校歌を全員で歌い、終了した。
卒業生3265人
3月の卒業生を含め、3265人が巣立った同校。創立5周年の記念に誕生した校歌の歌詞「いまが一番大事な時だ」を大切に、日々の成長を促してきた。閉校式を終え、三橋校長は「閉校前の1年間、子どもにどう自信を持たせるか考え、今までと同じことをきちんとやろうと思い、今日を迎えた」と振り返る。改めて児童には「先生はいなくなるが、小学校はここにある。自信をもってほしい」とエールを送った。
学援隊「寂しい」
閉校を寂しく思っているのが、13年間にわたり、児童の見守りを続けてきた学援隊メンバー。閉校式当日も通学路に立ったが、本当はもう1人、最後の見守りをしたかったメンバーがいる。体調を崩し、3月15日に亡くなった深谷光敏さんだ。「最後の旗振りに出たい」と療養に努めていたが叶わなかった。隊長の大原義男さんも「5年間ほぼ毎日一緒に通学路に立ち、掃除などもしてきた。いつも明るく、子どもにも人気があった」と故人を惜しむ。これで学援隊の活動も終わりを迎える。大原隊長も「自分も子どもたちに元気をもらってきた。寂しい」と話すが、一部メンバーは今後も他の学援隊で活動していくという。
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