青葉区内の救急車の出場件数が、今年6月から8月にかけて増加している。熱中症患者に加え、新型コロナの感染拡大も影響しているとみられ、青葉消防署は感染予防や救急車の適正利用の協力を呼びかけている。
同署によると、区内の救急車の出場件数は6月が990件だったのに対し、7月は1165件、8月(29日時点)は1216件と推移。各月昨年に比べて6月は180件、7月は213件、8月(単月)は238件増加している。出場件数の増加は、夏場に熱中症患者が増えたことに加え、新型コロナの感染拡大も要因の1つとみられる。一方、昨年は院内感染を恐れ、救急車を呼ぶこと自体を控えていた患者もいるとみられ、出場件数自体が例年に比べて減少していた。そのため、同署担当者は「(増減の)相対的な因果関係は分析中」としている。
医療体制が逼迫
出場件数の増加とともに、搬送時間も伸びている。同署によると、7月以降は搬送先の確保や病院での受け入れ待ちに時間がかかるケースが増えているという。横浜市内の救急車が出場から帰署するまでの時間は平均1時間半のところ、同署では8月に約3時間かかった事例もある。また、新型コロナ患者の増加により医療体制が逼迫し、事故による怪我や通常の疾病などの搬送先確保も難しくなる恐れがあるという。同署救急係の梅津正弘さんは「現在は新型コロナの陽性患者とそれ以外の患者の動線を分けている病院がほとんどで、搬送作業に時間がかかってしまう」と話す。
救急隊を増設
救急隊は通常5隊のところ、出場件数の増加に応じて6隊に増設している。日中はほぼ切れ目なく救急要請に対応している状況だという。1台の救急車が対応する救急要請は平時だと1日平均6件だったが、8月に入ってからは8〜9件に増加するなど負担感も増している。梅津さんは各自が感染予防を行う大切さを語り、「救急車を呼ぶか迷った際は、♯7119(救急相談センター)の活用を」と呼びかける。市消防局ではネットから利用できる「横浜市救急受診ガイド」(同名で検索)も公開している。
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